足場の設置が困難な場所で、作業者を墜落の危険から守るモノは、墜落制止用器具です。
墜落制止用器具の使用は、法で定められたメソッドですが、これ(墜落制止用器具)は墜落を未然に防ぐモノはありません。
墜落を未然に防ぐためは、ワークポジショニング等の措置を講じる必要があります。
足場の不安定な場所・ない場所において、ワークポジショニングは、とても安全なメソッドになりますが、失敗したりトラブルが発生したりしたら、作業者は墜落します。
その墜落の危険から作業者を保護するモノが、墜落制止用器具なのです。
すなわち、墜落防止措置は2重でなければ安全とはいえず、これが「墜落制止用器具だけに頼った高所作業は危険の度合いが最も高い」といわれるゆえんです。
高所作業において 墜落制止用器具を使用する・させるのは、墜落事故が「想定内」だからです。
これまで、保護具といえば胴ベルト型安全帯でしたが、墜落時に体が支えられず、救助も困難 (助けようがありません) でした。
ところが、安全帯がハーネス型墜落制止用器具に変わって、体が支えられるようになり、救助できる可能性が大きくなりました。
それでも消防の救助隊に助けてもらえない環境は多々あり、実際にはオンサイトレスキュー(作業チームによる同僚の救助)が必要です。
ということで 6月7日、ハーネス型墜落制止用器具特別教育の追加講習に参加した面々に、オンサイトレスキューを教えて、ジャグレスキューキット等の救助用具の使い方を習得してもらいました。
偶然かもしれませんが、中央労働災害防止協会の特別教育用テキスト(P76 )に「事故発生時の処置」 (オンサイトレスキュー)が記載されるようになってから、ペツルのジャグレスキューキットの注文が増えています。
ありがたいことです。
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