FTGロープアクセス

  • 【岡目八目】

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    ダブルディビエーションのレスキューです。
    演者のTAKEさん、パーフェクトでした。
    でも、もっといい方法があるかもしれません。
    今後のためにも事後研究は大事です。

    角度が約15度のディビエーションは、ちから任せで通過することができますが、バイパスといわれるメソッドは、約20度のディビエーション レスキューには必須です。
    ほんらい 20度という大きな角度のディビエーションは、レスキューが困難になるので、リアンカーに替える必要があるのですが、当該メソッドは、ちからを使わずに楽に通過できるので、知っていれば得をします。
    ただし「策士策に溺れる」という格言があるように、演じるには注意が必要です。(笑)
    下降を停止する位置を間違うと、ヒドイ目にあいます。
    カジュアリティから貰ったアイディを、ディビエーションのコネクターの下方のロープ(ライフライン)にセットします。
    セカンドバックアップは、コネクターの下方のロープ(メインロープ)にセットします。
    これ、間違うと 通過できません。
    実務においては、ロープの色を変えて、ヒューマンエラーの防止を図ることが望まれます。
    アイディで、行けるところまで ロープを登り返します。
    次に、双方のアイディに均等に荷重がかかる位置まで下降します。
    ライフラインからアサップロックを外して、メインロープ側にセットし直します。
    このとき、双方のアイディに均等に荷重がかかっていなかったら… ワンポイントになってしまうので、 メジャーディスクレパンシーです。
    アセスメントで コレをやらかして、失格になった人がいました。
    本人は間違いを否定していましたが、アイディがまだ均等荷重になっていなかったのです。
    均等荷重… 見る角度によっては…んん、勘違い
    下降して ディビエーションを通過しますが、アイディをリリースするさい、ライフラインが弛むので、すかさずセカンドバックアップをスライドさせる必要があります。
    ボーッとしてると マイナーディスクレパンシーで、ワンマイナー
    でえりぁあ ヒューマンエラーの可能性が高きゃあメソッドだにゃあ
    ふたりで1個のアイディで下降するときは、摩擦を増やす工夫が必要です。
    忘れちゃったら 失格です(笑)
    でも、地面に近い位置ではバックアップは有効ではありませんから、ダブルアイディで下降するほうがベストです。
    TAKEさん、お疲れちゃんでした。
    たいへんよくできました。

    とてもテクニカルで、楽しいレスキューですが、ヒューマンエラーの可能性があり、審査するアセッサーをハラハラさせるメソッドです。
    ダブルアイディの均等荷重とバックアップデバイスの有効性の判断は、がん見しないとわかりませんが、一瞬の動作の良否の判断は困難です。
    わたしは、ヒューマンエラー防止対策として、カウズテールを1本、ダブルディビエーション双方のスリングに掛けるようにしています。
    できる人にはムダに見えるかもしれませんが、安全装置だと思って、この一手間を加えます。
    失敗しても何事もおこらないので、演者も安心、アセッサーも安心です。

    ご安全に!

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  • 第46回:IRATAトレーニング・アセスメント2日目

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    8月28日、7人のレベル2 の審査が行われました。
    結果は、全員合格
    しかも 5人が excellent、2人が very good の成績でした。
    実力レベル3の皆さんですから、そりゃまあ当然だったでしょうね。
    でもこれは、インストラクターを務めたMIZUTAクンの手柄だと思います。(笑)

    それはそうとて、事後研究は大事です。
    昨日のレベル3の、ロープトゥロープトランスファ を振り返ってみましょう。

    カジュアリティ(要救助者)のクロール側から介入するメソッドです
    カジュアリティのセカンドバックアップ側のロープを登ります
    自分のセカンドバックアップを使用してカジュアリティのクロールをパスします
    クロールの下のアサップロックはリリースです
    セカンドバックアップをアサップロックに交換し、上方にスライドさせ、安全なフォールファクターの位置をまもります
    さらにロープを登り返して クロールからアイディへチェンジオーバーです
    これで ようやくレスキューモードになりました
    登りすぎた分 下降しています
    あれっ? なんばしよっと??
    コネクタ2個’(ショート)で接続するつもりですかぁ?
    アイディ側から介入するメソッドと勘違いしちゃってますね
    ほんとにショートとロング 繋いじゃいました
    おっと!こんどは自分のアイディで登り返しをやらかそうとしています
    たしかに3:1のメカニカルアドバンテージです
    登り返してますが、完全なる勘違い
    つなぐ必要も 登り返す必要も まったくありません
    下手すりゃ メジャーでスクレパンシーと言われかねません
    レベル3に求められるのはリスクアセスメントです
    リスクの高いメソッドを選んではいけません
    リアンカーじゃあるまいし 下方にはロープがたっぷりあるんです
    やっと登り返さなくてもいいことに気が付いたようです
    自分のアイディをコントロールして、ロープトゥロープトランスファを終了させました
    アイディ リリース
    アサップロック リリース
    あとは二人で降りるだけ
    レッツラ ゴン
    ハイよくできました!って言いたいんですけど, 時間かかりすぎ
    なまら はんかくさい メッソドでした

    カジュアリティをショートとロングで接続し、登り返しまでやらかしたのは まったくのムダ。
    ロープ間の距離が近かかったので、ショートを繋ぐことができたから よかったものの、苦しまぎれにロングを繋ごうものなら、一発でメジャーディスクレパンシーで失格になるところでした。
    なぜなら、クロールに墜落防止措置を講じてはいけないのですから!
    正解は、ショートもロングも繋がずに、カジュアリティのアイディをコントロールして、ロープトゥロープトランスファを終了させるのが先決!
    前述を繰り返しますが、レベル3に求められるのは、リスクがもっとも低いメソッドです。
    危なっかしく感じさせるのは、避けるべきでしょう。
    【岡目八目】

    次回の岡目八目は、 パスノット レスキュー

    乞うご期待

    
    

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  • 第46回:IRATAトレーニング・アセスメント初日

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    8月27日、3人のレベル3と、5人のレベル1の審査です。
    アセッサーのピーターさんと通訳ヨーコさんがやってきました。
    午前9時30分ころから始まったアセスメントは、順調に進み、午後3時過ぎに終了しました。
    結果は ひとつの失敗もなく、レベル3およびレベル1ともに 全員合格でした。
    おめでとうございます!
    それでは写真を以下にアップします。

    ブリスベンからアセッサーのポーターさんが来加されました。
    東京から通訳のヨーコさんがやってきました。
    アセスメント前のPPEの相互チェック
    緊張する時間です。
    アセッサーによるPPEのチェック
    受講者全員チェックされました。
    レベル3もチェックされました。
    いよいよアセスメントの開始です。
    レベル1はスタート
    レベル3はいろいろ指示されているようです。
    始まり始まり

    ロープアクセスのアセスメントなのですが、 一般高所作業であるフォールアレストクライミングおよびワークポジショニングも審査の対象です。

    ツインテール アブソービング フォールアレスト ランヤード(2丁掛けランヤード)を使用して安全にはしごを登ってもらいます。
    課題の説明をするアセッサー
    始まり始まり
    フォールファクター0~1をまもって登ります。
    登り切ったところでワークポジショニングを演じてもらいます。
    やったね!YAOちゃん
    いい感じ
    チョロいもんです。DEMUさん

    皆さんご期待の「岡目八目」は、レベル3のパスノットレスキューとロープトゥロープトランスファレスキューなのですが、後日アップします。
    乞うご期待


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