FTGロープアクセス

  • 「ダクト立ち上げ工事」 狭い環境でのレスキュー計画

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    ロープアクセスでダクトの立ち上げ
    ロープアクセスでダクトの立ち上げ

    今回は、10階建てビルで、2階から屋上までの「ダクト立ち上げ工事」です。

    困ったことに、隣接する建物との隙間がことのほか狭く、足場を組み立てることができません。

    しかし、足場の設置だけがコンプライアンスとは限りません。ロープアクセスがあります。

    国内法には、まだロープアクセスの安全基準はありませんが、作業手順書等で、安全のルールを作ればいいのです。

    作業手順書の安全の根拠は、リスクアセスメントですから、リスクアセスメントを怠ることは乱暴で、作業手順書もなしに作業するのと同じです。

    水切りをカットして、やっと通過できる狭さ
    水切りをカットして、やっと通過できる狭さ

    当該作業の最大のリスクは、作業環境の狭さです。
    長時間の作業にもかかわらず、作業者はブランコ台に腰掛けることもできないありさまです。

    また膝を曲げられない箇所が約5メートルあり、あぶみが使えないので腕力で登るほかありません。

    作業者の体力消耗は著しく、電動カッターも使うので、ケガでもしたら動けなくなってしまう可能性があります。

    救助は、狭いのでスナッチレスキュー(2人で下降)やロワリング(降ろす)は困難で、ホーリング(吊り上げ)するよりほかありません。

    休憩はロープを登り返して
    休憩はロープを登り返して

    ホーリングは、3対1のメカニカルアドバンテージ(滑車の倍力)が実用的ですが、30メートルもの長い距離の吊り上げは思いのほか骨が折れ、時間がかかりすぎて、シャリバテして、上げきれない可能性があります。

    119番に電話して、救急車が到着するまで8分、救助隊が屋上に上がってくるまで、さらに2分… 10分で屋上の開口部まで吊り上げる計画を立てる必要があります。

    この状態から素早いホーリングはできない
    レスキューは事故が起きてから準備をしてもまにあわない

    ここで救助法を示すことは割愛しますが、次回のロープアクセストレーニングで、腕力でロープを登り返す方法と、素早いホーロングの方法を教えたいと思います。

    乞うご期待

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  • 1月26日のロープアクセス講習会

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    1月26日、ガラスクリーニングでブランコ作業に従事されているベテラン3名が、トレーニングに参加されました。

    墜落阻止器具のランヤード(ロープ)を交換するのは不当な改造ですから、やめましょう。
    墜落阻止器具のランヤード(ロープ)を交換するのは不当な改造です!

    じっさいに作業で使用している用具を見てもらいたいというので、「用具の知識」について軽く触れ、保護具の改造は決して行わないよう説明しました。

    またシットハーネスは、墜落すると墜落阻止時に頭が下(逆さまの姿勢)になってしまい、体から脱げてしまうので、フルボディハーネスを装着する必要があると説明しました。

    カラビナや下降器具についてのリスクアセスメントも行いました。

    短い時間で満足なトレーニングはできなかったと思いますが、これからの安全作業に役立てていただけたら幸いです。

    この下降器の場合、ほとんどのD型カラビナは反転しません。必ずゲートが上になります。このリスクを知る人は少ないようですね。
    このD型カラビナは、この下降器具にマッチしません。必ずゲートが上になってしまいまうので、困ったことが生じます。

     

    オーバル型のカラビナは、難なく反転し、ゲートを下に向けることができるので、リスクが低減が可能です。
    オーバル型のカラビナは、マッチします。ゲートを下に向けることができるので、リスク低減が可能です。

     

    下降器具によて、ロープのセットは逆になり、それぞれ登・下降に違いが生じます。それを知るのも大切なリスクアセスメントです。
    下降器具によって、ロープのセットは逆になり、登・下降のさい、ロープの流れにそれぞれ違いが生じます。それを知るのも大切なリスクアセスメントです。

     

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  • 年の初めは、ロープアクセス講習会

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    1月23日、今年最初のロープアクセストレーニングを開催しました。
    参加者は12人。

    DSC069172チームに分けて、インストラクター希望のスミス君とライズ君に頭になってもらい、トレーニングをやらせました。

    初心者が数名いたので、ハーネスの装着法から下降器具や高昇器具の基本的使用方法など、基礎からやってもらいました。

    DSC06922下降のトレーニングでは、ロープの養生や、養生をしない方法があり、実際の現場をイメージしてリスクアセスメントをするのは、なかなか容易ではないとこがご理解いただけたかと思います。

    DSC06924できる人でも、教える側に立つのは生半可なことではありません。

     

    午後から参加のヒデちゃんには、内容の濃い難しいホーリングで、しっかり汗をかいてもらいました。

    DSC06927

    けっして「遅刻の罰直」などではありません。

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