FTGロープアクセス

  • 第20回:IRATAトレーニング開催にあたって

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    来たる11月28日(月曜日)から12月2日(金曜日)、トーアス(株)及び(株)ネットワーク主催の、第20回:IRATAトレーニングコースが開催されます。
    アセスメント(実技試験)は12月3日(土曜日)と4日(日曜日)
    会場は、兵庫県高砂市のトーアスジェット(株) 工場内トレーニング場です。
    いつもはメインインストラクターを務める藤本先生が、今回はレベル3更新のため受講者になる関係で、私がメインインストラクターを仰せつかっています。
    私事ながらトレーニングの初日の28日は、いま赤坂ACTシアターで上演中の、夜会VOL.19「橋の下のアルカディア」の観劇予定日で、S席を2枚ゲットしていたところを、これをフイにしての参加で、中島組の姐さん最優先の私にとっては絶対に有りえない出来事です。
    まあ、それだけIRATAは重要だということですが、夜会のチケットは新たに12月5日の席をゲットしましたから、受講者の皆さんに八つ当たりすることはないでしょう。ご心配なく
    それでも前回(第19回)、レベル2が6人中3人、危険行為を演じて落第するという事件がありましたから、今回は全員合格をめざして厳しいトレーニングになるでしょう。

    前回の反省から、レベル1には、いつも以上に基本動作の徹底を図ります。
    自己流と現場癖は、徹底的に直します。(そうしないとレベル2に進んだ時に困る)
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    レベル2には、レベル1のリフレッシュトレーニングを徹底させます。(特にパスノット)

    img_1878_rimg_1881_r

    そしれから、ホーリングとハンギングホールの違いについて理解させます。

    そしてホーリング時とレスキューの際のバックアップの良否について、論理的に理解させます。

    img_1898_rimg_1913_rこれを間違うと一発で失格ですが、まるでサッカーのオフサイドのごとく、演じている本人は気付かない…
    たった数日のトレーニングでロジックを理解させるのは困難かもしれませんが、作戦はあります。

    レベル2は体力も消耗しますが、なにより脳が疲労するでしょう。

    当日をお楽しみに

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  • やっぱり危ない「ブランコ台への搭乗」

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    吊り下げたブランコ台に屋上から乗り込む動作、ブランコ作業マニュアル(GCA刊)でいうところの「ブランコ台への搭乗」は、たいへん危険で墜落事故が発生する可能性がきわめて高く、新人にブランコ作業を教えるうえで最も難儀なポイントです。
    img_1832_r
    ブランコ台に立った作業者は、ライフラインで墜落jから保護されるとともに、もう1ポイント、屋上内から繰り出されたランヤードで墜落から保護されています。(ダブルプロテクションの原則ですが、じっさいの現場では屋上から繰り出されたランヤードという、ありがたい安全対策は無いのが普通…)
    ところが、ブランコ台へ腰掛けるためには、屋上から繰り出されたランヤードがジャマになり、拘束されて座れませんン。
    img_1833_rだからといって、このランヤードを外してしまったら、墜落からの保護はライフラインのみ1ポイントとなってしまい、ダブルプロテクションの原則に反してしまいます。
    またライフラインのグリップは、低い位置よりも高い位置にあったほうが安全ですが、位置が高いと作業者は拘束されて、ブランコ台へ座れません。
    そこでグリップを把持して位置を下げる必要が生じますが… いいのかなぁ??全然ダメでしょう。いうまでもなく、墜落からの保護がまったくない状態、0ポイントに陥るからです。

    img_1836_rロープ高所作業特別教育では、0ポイントに陥ることがないよう、メインロープの下降器具の位置をできるだけ高くするなど、対処をしていますが、ブランコ台へ腰掛けるまでは、どうしても1ポイントにならざるをえません。
    これがブランコ台を身体保持器具として使用する限り、避けて通れないリスクで、ブランコ作業が決して安全なものにならない根拠の一つです。
    もし、ブランコ作業はロープアクセスではないから、ダブルプロテクションの原則は適用されないという人がいたら、それは詭弁です。
    img_1837_r
    そして下降のさい、新人は、本能的に下降器具よりも上のロープを掴んでしまうから厄介です。
    これではロープの操作ができないばかりか、墜落してしまいます。
    下降器具は、ロープが流れ出さないよう、安全装置のあるものを使用しなければならない理由の一つがコレです。
    今世紀、産業用ロープアクセスの時代に入ったのだから、もうブランコはやめようよ…

    ご安全に

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  • 「グリップ」では、ダブルプロテクションの原則は守れない

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    周知のとおりロープ高所作業は、メインロープ及びライフラインの使用が法律で義務付けられています。
    これは当該作業(ロープアクセス)のISO-22846が定めるところの、ダブルプロテクションの原則と同じです。
    ライフラインと安全帯は作業中はもちろんのこと、下降中も作業者と連結され、かつ墜落阻止機能が正常にはたらいていなければなりません。
    しかし一般の高所作業における「垂直親綱」を、ライフラインに転用すると、このダブルプロテクションの原則は破られてしまいます。
    img_1801_r「垂直親綱」は、直径16㎜の三つ縒りロープを使用するのが普通で、その墜落阻止器具は必然、グリップ(たとえばロープチャック)になります。
    グリップの位置を変更する場合、作業者は、グリップ本体を把持してロックを解除しますが、作業者がグリップを把持している間は、ライフラインは無いのと同然の状態です。
    いいのかなぁ… ダメでしょう。
    墜落阻止器具本体を把持しなければならない構造は、製品としては回避しなければならない大きなリスクです。

    モバイルフォールアレスター:アサップロック
    モバイルフォールアレスター:アサップロック

    繰り返しますが、グリップは一般の高所作業における「垂直親綱」に使用する墜落阻止器具で、ロープ高所作業のために開発された製品でありません。転用は危険です。
    ロープ高所作業のライフラインには、ペツルのアサップロックを使用するのがベストです。
    なぜならジャミングローラー式なので、下降中に本体を把持する必要がないからです。
    また本体を把持したまま墜落しても、墜落が止まるのは、アサップロックだけの性能です。
    IMG_0445_Rカムロック式のDMMのキャッチは、下降の際に操作が必要になりますが、下へ引くための「しっぽ」があり、本体を把持する構造ではありません。
    いずれにしても、運用には訓練が必要です。
    次回ビッグロック日吉店でのトレーニングは、11月25日です。
    奮ってご参加願います。

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