FTGロープアクセス

  • 東京GCAのロープ高所作業特別教育

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    9月8日、板橋の都立職業能力開発センターにおいて、東京GCAのロープ高所作業特別教育が開催されました。
    35人の受講者の多くは、当該作業の未経験者と初心者でしたが、わずか一日の講習で、なにが習得できるというのでしょうか?
    じっさい、たった3時間の実技講習で当該高所作業の技術を習得させることは困難です。
    国内法は「ロープ高所作業特別教育を受講しなければ作業に従事できない」と定めていますが、この法律は、技術のない者や稚拙な者でも特別教育を受講させたら作業に従事させてもよいというものではありません。
    当たり前のことですが、そんなことをさせたら墜落災害が多発してしまい、大変なことになってしまいます。
    ところが最近は、「当該特別教育を受講すれば作業に従事できる」と、勝手な判断をする風潮が広まっているように思われてなりません。
    それが証拠に、事故が多発しているではありませんか!
    ロープ高所作業特別教育講習会は、危ない人と危険な作業を増殖させているのではないかといえば、それは言い過ぎでしょうか?
    無責任な講習会は罪作りです。
    ちゃんと技術を習得したかったら、IRATAのトレーニングコスを受講すべきです。
    来週はトーアス株式会社主催のIRATAトレーニングコース及びアセスメントが開催されます。
    インストラクターで参加しますが、今から楽しみです。

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  • ロープ高所作業特別教育を実施

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    横浜に本社のある新星興業さんは、製造業及び船舶修理を中心に、手広くロープアクセスによるロープ高所作業を行っている会社です。
    作業の従事者には、全員IRATAのトレーニングを受けさせ、国際ライセンスを取得させています(現場の安全はレベル3が仕切っています)
    工場内にはトレーニング施設があり、いつでも練習できるので、高い技術を維持することが可能で、私も時々トレーニングに参加させてもらっています。
    ロープアクセスとはISO 22846 に準拠したロープ高所作業ことで、ダブルプロテクション(two rope及びtwo point)が原則です。
    国内法のロープ高所作業は、 経過措置でシングルプロテクション(ライフライン設置の規定は適用しない)を認めていたりして、ISOが定める国際標準とはずいぶん懸け離れています。
    それは技術が稚拙な者でも作業に従事できるための配慮であると思われますが、 安全衛生規則第539条が施行された平成28年以降、逆に墜落災害が多発しているのは問題でしょう。
    それでも遵守するのが法律です。
    9月6日、6人の従業員さんが「ロープ高所作業特別教育」を受講されました(講師派遣は一般社団法人日本産業用ロープアクセス協会)

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  • 全国のガラスクリーニングの現場で墜落死亡災害が多発しています。

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    ビルのガラスクリーニングの現場で、全国的に墜落死亡災害が多発し、この半年余りで6名の尊い命が失われました。
    この事態を打開するため(一社)全国ガラス外装クリーニング協会連合会は、9月1日から来年の2月28日までの間、『つなげよう命の綱 ひろげよう命の輪』のスローガンのもと、死亡災害撲滅のための取り組みを始めました。
    安全技術教育委員会によれば、死亡災害の事例6件は、単に作業者の問題によるものだけではなく、作業に至るまでの社内教育、作業計画、作業管理等の部分にも大きな欠如が見受けられ、作業計画の段階においての正しいリスクアセスメントが行われていなかったと考えさせられる事例ばかりで、労働安全衛生法違反が数多いとの由… 詳細は東京GCAのホームページをご覧ください。

    なぜビルの窓拭きの現場で、墜落災害が多発するのでしょうか。
    法令を遵守しないことが普通になっている職場体質が、いちばんの問題なのかもしれません。
    その背景には「低すぎる受注金額」という問題が隠れているようですが、安全確保の予算もなく対策を怠ったまま、作業者を作業に従事させることは異常で、この異常を日常的に繰り返すうちに、事業主と雇用者双方とも、異常が日常になってしまっているのではないでしょうか。
    じっさい、幅約40㎝のキャットウォークに脚立を設置して作業したり、2階の庇に脚立を折りたたんだ状態で壁に立てかけて作業するのは危険で、これを日常的に行えば、いつか必ず墜落する日が来るでしょう。
    またロープ高所作業におけるライフラインの未使用及や、墜落の危険のある個所での安全帯の未使用、そして後期高齢者をロープ高所作業に従事させる事態…どれをとっても異常で、コンプライアンスに抵触しているといわざるをえません。

    私が海上自衛隊を辞めて、ビルのガラスクリーニングの仕事を始めたとき、父に「それは職業か?」と問われたものでした。
    父にはビルの窓拭きが、お屋敷に出入りしている職人さんが駄賃を貰ってやるような仕事に見えたのでしょう。
    もし、ガラスクリーニングが企業の生業であるならば、法令遵守と安全確保は必須です。
    死んだ父の言葉が忘れられません。「それは職業か?」…

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