3月23日、ペツルジャパン株式会社訓練棟を使用した第2回 特別企画トレーニングは全国各地から18人のIRATAテクニシャンが参加し、盛況のうちに終了しました。
こうした実践に近いトレーニングは、テクニシャンたちの技量を確実に向上させます。
テクニシャンの普段の行動を見て取れるのもこの時で、じっさいに不安全行動を指摘された人もいました。
訓練なしに、不安全行動は治りません。
また、器具の興味深い動きの発見は、今後のリスクアセスメント及び作業計画に大いに役立つと思われました。
次回開催は9月の予定です。奮ってご参加ください。

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Fukuhara Training Group
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第2回 特別企画トレーニング 盛況のうちに終了
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久々に「ロープ高所作業特別教育」
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安全の確保のために必要なこと
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「ロープ高所作業は危険だ!」と言われる所以は、宙吊りになった作業者の救助が困難で、消防のレスキュー隊による救助も得にくいからです。
安全作業のためには、作業チームによる有効な救助計画が必要です。
右の写真の作業者は、動けなくなってしまっても、リグフォーレスキューによって速やかに地面に降ろしてもらえるようになっていますが、それでも当該作業者には責任ある思慮深い行動が求められます。
まちがってもメンテナンスバーで身体を保持するようなことをしてはいけません。
エイドクライミングによるメンテナンスバーの水平移動や、ワークポジショニングなど、もってのほかです。
なぜなら、そこで動けなくなってしまったら、せっかく立ち上げたリグフォーレスキューが何の役にも立たなくなってしまうからです。
また当該作業者は、工具をメンテナンスバーに連結したのち、その工具に 連結していたハーネス側の落下防止ランヤードを、直ちに解除しなければなりません。
言うまでもなく、リグフォーレスキューのシステムを有効に保つ必要があるからです。
メンテナンスバーで宙吊りになった作業者の救助は容易ではなく、ピックオフのテクニックが必要で、むずかしいのでIRATAでもレベル1には教えていません。
肝心のメンテナンスバーですが、これはFRPに取付けられていることから十分な強度があるかどうか不明で、人ふたりを支えたり、墜落の衝撃に耐えられる保証はありません。
ですから、ピックオフを必要とするメンテナンスバー上での救助は、救助者をも危険にさらす可能性が高く、実際に行うのは困難です。さて、安全作業の計画にはリスクアセスメントが欠かせません。
事故を先取りし、想定した事故に対して対策を立て、事故を未然に防ぐ必要があります。
たとえば熱中症で動けなくなったとか、指を負傷してロープを登り返せなくなったとか…
「人が想像できる事故は、まだ起きたことがなくても、いつか必ず発生する!」… これはマーフィーの法則ですが、リスクアセスメントの原点ともいえる哲学です。
現段階で、リグフォーレスキューに勝る有効な安全作業の手段は存在しないと思われます。ご安全に