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  • 安全の確保のために必要なこと

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    「ロープ高所作業は危険だ!」と言われる所以は、宙吊りになった作業者の救助が困難で、消防のレスキュー隊による救助も得にくいからです。
    安全作業のためには、作業チームによる有効な救助計画が必要です。
    右の写真の作業者は、動けなくなってしまっても、リグフォーレスキューによって速やかに地面に降ろしてもらえるようになっていますが、それでも当該作業者には責任ある思慮深い行動が求められます。
    まちがってもメンテナンスバーで身体を保持するようなことをしてはいけません。
    エイドクライミングによるメンテナンスバーの水平移動や、ワークポジショニングなど、もってのほかです。
    なぜなら、そこで動けなくなってしまったら、せっかく立ち上げたリグフォーレスキューが何の役にも立たなくなってしまうからです。
    また当該作業者は、工具をメンテナンスバーに連結したのち、その工具に 連結していたハーネス側の落下防止ランヤードを、直ちに解除しなければなりません。
    言うまでもなく、リグフォーレスキューのシステムを有効に保つ必要があるからです。
    メンテナンスバーで宙吊りになった作業者の救助は容易ではなく、ピックオフのテクニックが必要で、むずかしいのでIRATAでもレベル1には教えていません。
    肝心のメンテナンスバーですが、これはFRPに取付けられていることから十分な強度があるかどうか不明で、人ふたりを支えたり、墜落の衝撃に耐えられる保証はありません。
    ですから、ピックオフを必要とするメンテナンスバー上での救助は、救助者をも危険にさらす可能性が高く、実際に行うのは困難です。

    さて、安全作業の計画にはリスクアセスメントが欠かせません。
    事故を先取りし、想定した事故に対して対策を立て、事故を未然に防ぐ必要があります。
    たとえば熱中症で動けなくなったとか、指を負傷してロープを登り返せなくなったとか…
    「人が想像できる事故は、まだ起きたことがなくても、いつか必ず発生する!」… これはマーフィーの法則ですが、リスクアセスメントの原点ともいえる哲学です。
    現段階で、リグフォーレスキューに勝る有効な安全作業の手段は存在しないと思われます。

    ご安全に

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  • 風車におけるロープ高所作業の安全作業計画は、リグフォーレスキュー

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    ロープ高所作業が労働安全衛生規則で認められるようになってから、あっちこっちで墜落死亡災害が多発するようになりました。
    理由は簡単!たった4時間の学科と3時間の実技(ロープ高所作業特別教育)で、作業に従事する・させている、からでしょう。
    しかし法で定められたロープ高所作業特別教育は、安全の最低基準にすぎません。
    ちゃんとISO-022846に準拠したIRATAトレーニングを受講し、国際ライセンスを取得する必要があります。
    とはいえ、IRATAレベル1に合格した作業者が、即、現場で使えるわけではありません。
    実作業にはレベル3テクニシャンの指揮・監督が必要です(IRATA服務規程による)
    ロープ高所作業における一番の問題は、ロープ上で動けなくなった作業者の救助です。
    いったん事故が発生すれば、救助が困難なのがロープ高所作業です。
    消防のレスキュー隊でも救助は困難です。
    1月に東京で発生したマンションの窓拭きの現場(たかだか4階建て)で、墜落して宙吊りになった作業者を助けられませんでした(一昨年の5月にも同様の死亡災害が発生しています)
    したがって、高さ60mから80mの風力発電機で、消防に救助を頼むのは、同僚を見殺しにするのと同じことになります。
    救助に精通したIRATAレベル3の指導もなく、レベル1の諸君だけで作業して、それで安全が確保されていると思うのは、たいへんな勘違いです。
    レベル1は、リグフォーレスキューの立ち上げ方を知りません。

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  • 日々の訓練が安全確保の第一歩

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    2月23日、ビッグロック日吉店において定例の産業用ロープアクセストレーニングを行いました。
    受講者は7人全員がIRATAメンバーで、レベル1からレベル3まで勢揃い♬
    先週、兵庫県のトーアスジェット社で開催されたIRATAの審査で、みごと合格したOKさんとSYOさんも参加です。
    せっかく合格しても、訓練を怠ったら、ぜぇ~ぶお忘れになってしまいますからね(笑)
    日々トレーニングを怠らないことが安全作業の第一歩です。
    わざと失敗してみて、そこから復旧するのもいい訓練になります。

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