FTGロープアクセス

  • 墜落制止用器具だけに頼った作業は 墜落のリスクが最も高い

    Posted on

    by

    周知のとおり、来年2月から安全帯の使用が原則禁止になり、墜落制止用器具(フォールアレストハーネス)の使用が義務化されます。
    要は、墜落の危険から作業者を保護するフォールアレストシステムがISOで定める国際標準と同等になるということで、ペツル製品のユーザーには何の問題も生じません。
    これまでの安全教育やKY活動では「安全帯を使用すれば安全が確保される」とよく言われてきたものでしたが、実際には安全帯を使用しても墜落災害は防げなかったことから、このような法改正となったのでしょう。
    だからといって「安全帯はいけません。安全は墜落制止用器具を使用すれば確保されます」と論じたりしたら、チコちゃんに叱られます。ボーっと生きてんじゃねーよ

    なぜなら、墜落制止用器具による作業者の保護すなわちフォールアレストシステムは、リスクアセスメントにおけるリスク低減対策では最低レベルの「保護具の使用」にすぎないからです。
    高所作業において「墜落制止用器具の使用」は最後の砦であり、これが抜かれたら墜落災害の発生です。

    したがって、墜落制止用器具に頼る前に、効果の高い根本的対策または工学的対策を講じる必要があるのです。
    やむをえず墜落制止用器具に頼る場合は、下方のクリアランス確保(墜落の途中で障害物に激突しないこと)および宙吊りからの救助対策が万全でなければなりません。
    とくに足場の不安定な作業環境で墜落制止用器具のみに頼ると、危険きわまりないことは以下に示した写真でわかるでしょう。
    ご安全に

    足を踏み外したり手が滑ったりしたら間違いなく墜落します。こんなのは作業禁止です!
    墜落制止時にランヤードがシャープなエッジで切断する高い可能性があります。作業禁止です!
    他のランヤードで体を支えて墜落を未然に防止する必要があります。(ワークポジショニング)
    U字吊りで体を保持して墜落を未然に防止する必要があります。(ワークポジショニング)
    低い姿勢になることで高いリスクのフォールファクターを低く抑えることが可能です。
    端部は墜落の可能性が高いので墜落制止用器具だけに頼るのは不安全です。
    墜落制止用器具を使用しても リストレインまたはワークポジショニングで確保するほうが先決です!
    端部では墜落制止用器具とワークポジショニング(身体保持器具)の併用で安全を確保します。

     

    Posted in

    , , , ,

    (コメントを残すときは、記事のタイトルをクリックしてください。)


  • 11月のビッグロック日吉店

    Posted on

    by

    今月16日と17日のアルゴプレストさんでの講習会を皮切りに、18日からの一週間は加古川のトーアスさんでIRATAトレーニング、今週前半は愛媛県伊方町の風力発電事業会社でOJT、そして昨日、横浜までの約850㎞の距離を10時間で走破し、帰宅しました。
    今日は、朝もは早よからビッグロック日吉店に赴き、産業用ロープアクセストレーニングで汗を流し、やっと旅暮らしから解放されました。

    Posted in

    ,

    (コメントを残すときは、記事のタイトルをクリックしてください。)


  • アセスメントの結果

    Posted on

    by

    11月24日と25日の両日、トーアス(株)主催:第33回IRATAトレーニングの審査が行われました。
    アセッサーは前回と同じマークバレンタイン氏です。
    24日は レベル1が5人、レベル3が 3人審査を受けました。
    25日は レベル1が6人、レベル2が 2人審査を受けました。
    アセスメントは、みんなが安全に行動できるか、技術は確かか、用具の使用は適切か、時間をかけすぎてはいないか、適正はあるか を各タスクに沿って審査します。
    結果は、ひとりのレベル3(更新)が不合格となりました。
    安全に絶対がないように、間違いをしない人はいません。
    優秀なレベル3でも、審査で不合格となることがあります。
    産業用ロープアクセスのみならず高所作業においては、失敗は墜落死に直結しますし、レベル3ともなれば現場の安全の全責任者ですから、同僚の命を預かる責任もあります。
    したがって安易に合格させることは、不幸になる可能性を高くすることになりかねません。
    むしろ厳しい審査で不合格にすることのほうが、本当の思いやりではないかと思うのは私だけではないでしょう。
    IRATAの審査の不合格は、けっして恥ではありません。
    失敗した課題は、将来、必ずや得意技となるからです。
    合格した人も、そうでなかった人も、それぞれこのアセスメントでIRATAのスタートラインに立ったのです。
    次の更新時までボーっと生きていたら、チコちゃんに叱られますよ。
    最後になりましたが、御年65歳のナベさんがレベル3にチャレンジし、みごと合格されました。
    日本で最高齢の合格者です。おそらく世界でも例がないのではないでしょうか。おめでとうございます。
    PS:アセスメント終了後にロープの切断防止について、エッジマネジメントを行ったことを追記します。

    Posted in

    , , , , ,

    (コメントを残すときは、記事のタイトルをクリックしてください。)


PAGE TOP