来る5月25日金曜日、ビッグロック日吉店いおいて、定例のロープアクセストレーニングを開催します。
最近の、東京と大阪で連続して発生したビルの外壁宙吊り事故を再現し、救助訓練を行う予定です。
消防のレスキュー隊が救助に時間がかかりすぎてしまったのはなぜか?救急車が現場に到着するまでに短時間で要救助者を地面に降ろすにはどうすればいいか?など、いろいろ検証してみたいと思います。
じつはロープ高所作業は、外部からの救助を期待するが困難な作業でなのです(とくに日本の消防にはムリ)… ビルの壁面はもちろんのこと、風力発電機しかり、橋梁しかり…
同僚の命は自分たちで守る!といった覚悟と実力がなかったら、ロープ高所作業の安全は確保できないものなのです。
厚生労働省は、オンサイトレスキュー(作業チームによる救助)を露骨には要求していませんが、「ライフラインは地面まで到達させること」と定めています。
ライフラインは下降距離(ロープの長さ)にもよりますが、10階建てのビルの高さにおいては地上5m~6mに達したら、もはや墜落防止の役に立たないことは物理が証明しています(衝撃荷重によってエネルギーアブソーバーが伸び、ライフラインも伸び、結局、作業者は地面にたたきつけられてしまう!)
この物理を、霞が関が知らないはずがありません。
それでも荷重の掛かっていないロープ、すなわちライフラインを地面に到達させよ命じているのは、ライフラインを救助用ロープとして使用することを想定しているからにほかなりません。
ロープ高所作業は、もともとビルメンテナンス業の「ブランコ作業」及び土木の「のり面作業」の安全確保のために法制化されたものなのですから、関係団体は、もっと技術的な問題に取り組んでもらいたいと思います。(このごろテクニカルな話題はまったくなし!)
ご安全に
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