リスクアセスメントは、作業に潜む危険性・有害性を洗い出し、このリスクを摘み取るか、または低減するための手法です。
これは事故を先取りし、まだ起きていない事故を未然に防ぐという、画期的な労働災害防止対策です。
2006年4月1日以降、 すべての業種においてその実施が労働安全衛生法第28条の2によって努力義務化されました。ロープアクセスも例外ではありません。
リスクアセスメントの5つのステップを以下に記します。
① 危険因子を洗い出す。
② 被害の対象者を探る。
③ リスクを見積もり、対策を立てる。
④ 以上を文書化し、実行する。
⑤ リスクアセスメントの見直しと、新たな対策の計画
最初の危険因子の洗い出しは、現場に潜む危険性・有害性の発見です。~なので ~になる というKYの第一段階と同じです。
ここまでは全員参加で行うことができますが、以降は経験豊富なスーパーバイザーの仕事になります。
どういうことかというと、危険性・有害性のあるモノの使用禁止や、安全装置のないモノに安全装置を付けるといった決定は、雇用者が行うもので、労働者には決められないからです。
以下は、作業環境の、わかりやすいリスクアセスメント一例です。
ハリボテが障害物
墜落したとき頭部を打ち、脳挫傷
負傷者はロープアクセスマン本人
事故が発生する可能性は低く、5段階表示で2
事故の結果は大きく、死に至る可能性もあり、5段階表示で5
リスクは2×5=10点で中レベル リスクの低減対策が必要
対策は、ハリボテの撤去 『危険因子の摘み取り』はリスクアセスメントの最も望ましい結果です。
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