先般、鷲羽山ハイランドで開催されたGRIMP JAPANでは、全国各地から消防士10チームが集まり(海外からは4チーム)高い技術のレスキュー競技に湧きました。地元テレビの取材もあったので、これからメディアでも大きく取り上げられることでしょう。
こうしたテクニカルレスキューを見るてしまうと、 一般人は、事故が発生したらきっと消防に助けてもらえるだろうと期待してしまいますが、参加チームは いわゆる同好の有志で、消防署の救助隊ではありません。したがって実際の災害現場で活躍することはないと思われます。かりに出動したとしても、到着してから救助計画を立てることになるので、救助までにいたずらに時間がかかってしまい、助かる者も助かりません。事実、参加チームでは要救助者のことをビクティム(犠牲者)と呼んでいましたから、死体の搬送を想定しているものと推察されます。
それでも消防士のみなさんがテクニカルレスキューを学ぶことは、将来の日本のレスキュー技術を向上させるうえで、大きな力になると思います。
オンサイトレスキューには周到な準備が必要です。リスクの高い高所作業に従事させる場合は、安全確保のために、作業計画とともに有効な救助計画を立てる必要があります。
ということで、毎度のことながらビッグロック日吉店で救助訓練です。
風力発電、ビルの窓拭き、造園ヤ、防水ヤ、消防士など、いろんな職業の人が集まって訓練しました。
IRATAでもレベル3のレスキューは困難です。
とくにラージリアンカーのボトムレスキューは腹筋がやられます。
ムリなホーリングは体力を消耗し、ヘロヘロになってしまいます。
こんな難しくて時間のかかるレスキューは、決して有効とはいえません。
実際の現場では、救急車が到着するまでに要救助者を地面に降ろせるよう、 ちゃんと計画を立てましょう。
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