さて、初めから寝そべって転んだ人はいないように、フォールファクター0の状態で墜落できる人はいません。
足場のない高所作業において フォールファクター0は、もっとも確実な墜落からの保護なのです。
しかし、常にフォールファクター0を維持することは、現実的には困難です。
そのため前回、フォールファクター1までを許容範囲とするのがよいと述べました。
だからといって、やって良いことと悪いことがあります。
足場の不安定な場所で、墜落制止用器具だけに頼ると危険です。
乱暴な行為はリスクが高く、作業の現場では許されません。
対策は、画像で以下に示します。

フォールファクターは許容範囲ですが 足元は不安定です。
綱渡りではないのですから たちまち墜落することは火を見るよりも明らかです。
こうした危ないことを良い子はマネをしてはいけません。

ワークポジショニングはフォールファクター0の状態と同じですから墜落しません。
墜落制止用器具を使用して(コンプライアンス)フォールファクター0~1を維持します。

メインロープで体を支えます(ワークポジショニング)
ライフラインで墜落防止を図ります (墜落制止用器具 の使用・コンプライアンス)
もはや 「ライフラインの設置」の規定は適用しないという経過措置はお笑いです。
同様に「ビルクリーニング業務での例」の挿絵も陳腐です。
ブランコ台に座るだけではワークポジショニングになりません。

「下降はフォールファクター0の連続である」と…
ひとこと加えると、ロープは登り返しもフォールファクター0の連続です。
ご安全に
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