ことあるごとに述べてきましたが、墜落制止用器具で作業者の墜落を未然に防止することはできません。
墜落制止用器具は、 作業者の墜落が止まった時に発生する危険な衝撃荷重を低減するための保護具です。
墜落が止まった時に発生する衝撃荷重は、作業者がどんな墜落をしたかによって変わります。
ひどい衝撃を受ける場合もあれば、 ほとんど衝撃を受けない場合もあります。
墜落の深刻度をフォールファクターといいますが、これはFF-0(低).FF-1 (中).FF-2(高)の三段階に分け られます。
フォールファクターは、予測される墜落距離をランヤードの長さで割った商で表します。
いちばん深刻度が高いのはフォールファクター2 (FF-2) の墜落です。
国内法では2種墜落制止用器具の使用が義務付けられています。
リスクが高すぎるので、IRATAでは作業が禁止されています。
1種墜落制止用器具が使用できる上限は、フォールファクター1(FF-1 )です。
前述のフォールファクター2と比べると、墜落の深刻度は低くなりますが、手放しで安全といえるレベルではないでしょう。
墜落が止まっても、それなりに危険な衝撃荷重は発生します。
フォールファクター1を超える作業は、リスクが高いのでIRATAでは禁止です。
いちばん深刻度が低いのが、フォールファクター0(FF-0)の墜落です。
墜落しても衝撃荷重がほとんど発生しないので安全です。
IRATAにおける作業の許容範囲は、フォールファクター0から1の間です。
常に、フォールファクターが0になる器具があります。
それは安全ブロックです。
ご安全に
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