作業名:防水工事・シール打ち替え
作業者:IRATA レベル1 × 2名
ロープの設置:リギングプレート方式
写真の現場は、作業者がフェンスを越え、足元の不安定な狭い場所に立ち、そこからロープで下降するものです。
「フェンスを越える」ということは、「安全な場所から危険な場所へ行く」ということであり、当然のことながら、作業者を墜落の危険から保護する必要があります。
フェンスに扉があれば、水平親綱を張り、安全帯を使用して「リストレイン」を講じることができ、狭いながらも安全にトラバースできるでしょう。
しかし、もし扉がなかったら、それはとても危険です。
なぜならば、フェンスを乗り越えなければならないからです。
あなたは、どうやって墜落防止を図りますか?
3年前だったと思いますが、東京のビルの窓拭きの現場で、フェンスを乗り越えた作業者が、そのまま地面まで墜落し、死亡災害が発生した事例があります。
さて、写真の作業は、事前の現地調査が行われていません。
上記、作業環境の問題点が不明(未解決)のまま、作業者が派遣されました。
作業者は危険にさらされましたが、無事に作業を終えることができました。
結果はオーライでしたが、もし、墜落災害が発生していたら、現調なし、作業計画書なし、リスクアセスメントなし等で、工事の発注者・受注者とも、行政に責任を追及されたところです。
来年1月から、新安衛則539条が施行され、現調や作業計画書は義務化されます。
あわせて、ロープの設置計画と、作業環境の安全対策も要求されます。
これまでのような電話一本での受注・発注は、許されません。
ご安全に
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