下降をマスターしても、ロープを登り返せなかったら、命取り!


8月7日の ロープ高所作業トレーニングのもようです。
連日の猛暑ですが、ビッグロック日吉店は大型空調機をフルに回して快適です ♫
通販で、ブランコ作業のセットを購入した人が、使い方を習いに来ました。
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ロープ高所作業は未経験

ご本人は、下降技術をマスターしたくて来たようですが、まずはロープ登りから!
なぜなら下降中(作業中)、ロープを登り返せなかったら、下方に生じたリスクを回避できないからです。
下方のリスクとは、次のような点が挙げられます。

① ロープが地面に届いていない。
② ロープが途中で損傷している。
③ 火災が発生した。
④ 回避できない熱源(ネオン管など)があった。
⑤ 回避できないシャープなエッジがあった。
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ほかにも、宙吊り状態からの脱出(セルフレスキュー)が考えられますが、とくに④⑤のリスクは重要です。
ナイロンロープは、ネオン管に接触すると、たちどころに溶断します。
北海道で1件 報告があります。地面からさほど高くないところで発生したため、死亡災害には至りませんでした。
また、ステンレス製の雨樋でロープが切れ、墜落した事例は、東京で4件 報告されています。
3件は死亡災害で、残る1件は、落ちどころがよかったため、重傷に至らなかったもの。
いずれも、ガラスクリーニング業のブランコ作業です。
ブランコ作業は、システム上、登り返しができないため、上方に避難することができません。
しかたがないので、注意して下降するしかないのです。
その結果の、起こるべくして起きた墜落災害といえます。
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ガラスクリーニングの業界では、ロープの切断は養生をすれば回避できると考える向きが少なくありません。
しかしシャープなエッジは、布製の巻型養生では、思いのほか効果が低いのです。
たった1往復半こすっただけで、ロープが切断する動画を受講者にみせました。(机上講習)
切れたロープが、養生からすっぽ抜けるのが劇的でした。
養生には、 信じられないほど小さな穴が開いていました。
ロープ高所作業の従事者に、ロープの登り返し技術を要求するのは、命を守るためにほかなりません。
アッセンションは常に携帯し、いつでもロープを登り返せるよう準備願います。

ご安全に


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