7月8日、東京ビルメンテナンス会館において、今年度最初の「ブランコ作業安全教育講習会」があり(主催は東京ガラス外装クリーニング協会)、東京6人、神奈川5人、埼玉4人、宮城2人、長野1人、合計18人が受講されました。
私は講師で参加したわけですが、「ブランコ作業とは何か?」と題し、三つ縒りロープとシャックル、あるいは安全帯とブランコ台からなる、モノのない時代に始まったブランコ作業が、今日の進化したロープアクセスに比べると、いかに野蛮な手法であるかを述べました。
また直径16ミリの三つ縒りロープを親綱とするライフラインは、その墜落防止器具が、ブランコ作業に転用するには危ういもので、墜落が止まらない可能性があり、じっさいに墜落死亡災害も発生していることを教えました。
ここ最近ブランコ作業でも、ロープアクセスの墜落防止器具(モバイルフォールアレスター)が使用されるようになってきましたが、製品の全てが手放しで安全確保を保証しているわけではありません。
ロープアクセスの墜落防止器具には、ジャミングローラー式とカム式があります。
お店やネットで簡単に買えるのが、カム式です。
カム式は、墜落の際、器具を握ってしまうと墜落が止まらず、器具を握ったまま地面まで落ちてしまう可能性があります。
これは、製品に共通したリスクです。
一方、ジャミングローラー式は、ペツルの「アサップ」と「アサップロック」しかありませんが、これは器具を握っても墜落は止まるので、カム式のリスクが摘み取られている分、安全性は確かです。
いずれにしても、安全に使用するためには、トレーニングが必要です。
また、ブランコ作業の現場の写真を見てもらって、どこに墜落のリスクがあるか、そのリスクは高いのか低いのか、作業者の行動やロープの取り付け作を受講者と共にリスクアセスメントしました。
分かりやすかったと、よい評価を受けました。
この講習会は、年4回開催されます。
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