ロープアクセスは、建物のメンテナンスに欠くことのできない工法です。
しかし、建物にロープを取り付ける部材がなかったら、出来っこありません。
着工してまもない現場事務所で、メンテナンス計画の打ち合わせに参加したころが懐かしく思い出されました。
テントの稜線にアイボルトを設置することは、当時、メーカーにとっては思いもよらない発想でした。
メーカーの売りは、「20年間ノーメンテナンス」だったのですから…
強度が出せないと、ずいぶん嫌がられたものです。
そして時は流れて23年、そのメーカーも今はなし…
提案した張本人が、そのアイボルトを使用してロープアクセスをやっている… まあ、なんという巡り合わせでしょうか(*゚▽゚*)
さて旧型のアイディは、写真のような順勾配の作業環境では使えません。
アイディは、30kg以下の荷重のもとではハンドルがパニック防止装置に入ってしまい、ロープが出ないのです。
新型のアイディは、ハンドルの頭に黄色のボタンがあります。
このボタンを押しながらハンドルを引くと、順勾配でも難なく下降できます。
順勾配を、土木の法面作業と同様とみなし、1本ロープで作業する傾向があります。
ですが、作業してみると、リスクは垂直面とかわらず、登り返しは骨が折れます。
失敗しても何事も起きないよう、バックアップのセーフティラインとアサップロックを忘れずに使用しましょう。
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