予算の低減を目的としてはいけない


橋梁のインスペクションの支援で宮崎県へ行ってきました。

ほとんど車両で点検できるようですが、大きな橋になると、どうしても点検車が届かない高いところがあるそうです。

橋全景

それを遠方目視ではなく、接近して点検しようというのが、今回の試みです。

ロープアクセスは、予算を低く抑える目的で採用される工法ではありません。
点検という短時間の作業のために足場を設けようとしたら、足場の掛け払いのリスクのほうが高くなってしまいます。
そのリスクを低減するために採用されるのがロープアクセスでなければならないのです。

安全は相互監視が大切です。一人作業はリスクが高い。
安全は相互監視が大切です。一人作業はリスクが高い。

ロープアクセスは安全性の高い工法ですが、100mの長さのロープを使用するような高所では、万が一のトラブルのとき、誰も助けてくれません。

作業チームにはオンサイトレスキューの技術が求められます。

 

 

リスクが低い二人作業。万が一のレスキューも容易です。
リスクが低い二人作業。万が一のレスキューも容易です。

また、作業を計画する段階でレスキューの計画を立てる必要があります。

作業初日は、計画どうりにレスキューできるか否か、救助訓練からはじめる慎重さが大切です。

 


“予算の低減を目的としてはいけない” への6件のフィードバック

  1. はじめましてこんにちは。
    ちょくちょく記事を読ませていただいてます。

    おっせかいですが、こちらのサイトが「FTG」で調べてもなかなかヒットしなかったりします。
    (知り合いに紹介した時なんかに・・・)
    古いブログは100%ヒットするので、あちらにも新しいリンクはってはいかがでしょう?

    では

  2. shin

    アドバイスありがとうございます。
    更新が少なく、内容も稚拙ですが、ロープアクセスの安全と発展に役だちたいと思っています。
    今後ともよろしくお願いいたします。
    またブログ移設から日が浅く、ご紹介いただくときはURLでお願いしたいと存じます。

  3. 100mのロープ作業は想像出来ないです(-_-;)レスキューの訓練から始めるというのは驚きました。本当に慎重さが必要なんですね。

  4. shin

    いつもトレーニングでは難しいレスキューばかりやっていますが、実際の現場では簡単にできる方法を採用します。作業に差し障るような時間のかかる方法は、やりたくありませんし、助けられっこないでしょう。それでも高さ100m級のレスキューを体験することは、技量の向上と自信につながります。

  5. 大森

    ロープアクセスワークはちょっと度胸があればだれでも出来そうな仕事と思われがちですが(実は私も入口はそんな所でしたが…)何かトラブルがあった時を考えるとレスキュースキルは必須となります。
    チームレスキューも当然大切ですが、まず自己完結できる能力を磨かなくてはいけませんね。 定期的なトレーニングは欠かせません。

  6. shin

    事故なんてあってはいけませんし、そうそうあるものではありません。
    事故さえなければ、レスキューなんて必要ないんです。

    レスキューが活躍するときは、それは不幸なときです。
    レスキューなんて、ないほうがいいんです。

    時間とお金をかけてレスキュー技術をマスターすることは、一見、ムダっぽく見えるかもしれません。じっい、レスキューには生産性がありません。

    しかし有事のさいに、軍隊や警察、消防なんかが必要になるのと同じように、産業用ロープアクセスでは、レスキューが必要になる可能性があります。

    可能性という、まだ確定していないことに対処する必要があるのか?
    という疑問も生じますが、可能性というまだ起きていない事故を先取りして、対処し、事故を未然に防ぐのがリスクアセスメントにほかなりません。

    オンサイトレスキューを習得することは、リスクアセスメントの一貫でもあるんです。

    お互い、頑張りましょうね。

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