特殊伐採にチャレンジ

美しく雪化粧した乗鞍岳
最高峰の 剣ヶ峰の標高は 3,026メートル

先週、乗鞍高原温泉YH/ファミリーロッジは、冬を迎える準備で大忙しでした。
雪が来る前に、屋根に覆いかぶさるように成長した白樺を伐採しないと、ヤバイ!
ということで、私が駆り出されることと相成り、アーボリストのまねごとをしてきました。

屋根に覆いかぶさるように成長した白樺の伐採です。
バーティカルエイドクライミングの応用で木を登ります。
プロのアーボリストはこんな登り方はしないんじゃないかなぁ(笑)
おいらはこの方が早く登れるんです。
屋根の上に落とさないように伐採

はじめて、特殊伐採にチャレンジしてみました。
作業は順調に終わり、たいへん楽しい一日になりました。
なにより、自分が木を切る体力があったことに驚いたしだいです。
非日常的な行動は大事です。

第42回:IRATAトレーニング2日目

驚異的な受講者の多さに、頭を抱えていたレベル1のトレーニングは、思いのほかサクサク進み、ロープトゥロープ、リアンカー、ディビエーション、パスノット、レスキュー、結索術まで出来ました。
優秀なインストラクターが多く集まったおかげで、少人数のチーム分けができたのが功を奏した模様です。

ガラス外装メンテナンスのための現地調査

10月8日、久々にビルのガラス外装メンテナンスの仕事で、群馬県の伊香保温泉に行ってきました。
これまで当該建物のガラス清掃は「乗り出し作業」で行われてきたそうです。 「乗り出し作業」 はクライミングのフリーソロと同じで、バックアップがありません。失敗すれば即 墜落! グランドフォールです。(今日までどれだけの作業者が被災してきたことか…)
運よく屋根からバーティカル ライフライン(垂直親綱)を設置できたので、フォールアレストシステムを採用して、作業者を墜落から保護してきたそうです。
捕捉しますが、1.5メートルほどの庇があるため、ブランコ作業・ロープアクセスはできません。

フォールアレストシステムとは「墜落制止用器具の使用」のことですが、安全性に難があり、リスクアセスメントではリスク低減対策の「最後の砦」と位置付けられています。
難があるというのは、墜落制止用器具の使用は規則で義務づけられているものの「最後の砦」なので、抜かれたら即 墜落災害が発生するということです。
要は、法律だけでは効果が薄く、さらなる対策が必要なのです。

今回の調査で、これまでのフォールアレストシステムはそのままに、新たにワークポジショニングシステム(身体保持とでもいうのでしょうか)を採用できるよう(グリヨンの使用)、ボルトアンカーの設置を提案をすることができました。

事故発生時の作業者の救助計画は、屋根からレスキューロープを降ろして、スナッチレスキューです。
IRATA有資格者には いたって簡単で、レベル1(初級者)でもできないと困りますが、ブランコ作業のメッソドでは手も足も出ないでしょう。

フォールアレストシステムの一例
法律は遵守していますが、いいのかなぁ
グランドフォールはまぬがれても長時間の宙づりは危険です。
サスペンションイントラレンス(耐えがたい苦痛)の懸念
ケミカルアンカーと締め込アンカー
ハンガー付きステンレスボルト