こうしたリスクアセスメントを、国内ではKYというのが普通

ゲートの向きが同じ

ゲートの向きが同じ

ゲートの向きが互い違い

ゲートの向きが互い違い

コネクタを使用して、2本のロープをハーネスに連結するとき、それぞれのコネクタのゲートを同じ方向にするよりも、互い違いにしたほうが外れる可能性はは大きく低減します。

これもリスクアセスメントの一つで、職長は、作業を始める前、適切に指示を出す必要があります。
日本では、KYで行うのが普通です。

ちゃんとKYで行っているものを、リスクアセスメントをやれといわれても、ややこしい話です。
「リスクアセスメントですかぁ、以前はやっていましたが、今はやってません。」
出張した先々で、こういう声をよく耳にします。

国内でリスクアセスメントが始まって6年半 経過しましたが、いまだ定着していないのが実情です。

日本と欧州では、安全に対する考え方が違うのかもしれません。

次回、ビッグロック日吉店でのロープアクセス講習会は、10月24日の開催です。
11月は、7日と21日を予定しています。

ご安全に

10月3日のロープアクセス講習会でリスクアセス

DSC06405 [640x480]DSC06411 [640x480]DSC06408 [640x480]はじめは一人か二人の受講者で始めた講習会ですが、回を重ねるうちにいつしか受講者が増え、最近は10人前後の日も珍しくなくなってきました。
これまでは多くて4~5人でしたから、机上講習の資料もPCの画面で十分でしたが、今後はプロジェクターを使用します。

最近、GCAその他でリスクアセスメントに関わる機会が多かったので、受講者の皆さんと資料を見ながら意見交換をしました。
案の定 塗装ヤ、防水ヤ、設備ヤ、美装ヤの人たちは、建設現場で毎朝行われる朝礼のあとのTBMの簡単なリスクアセスメントに疑問を持っておられました。

どういうことかというと、大きなリスクが見つかった場合、作業方法等に変更が求められるので、一旦作業を見合わせなければなりませんが、人を集めてこれから仕事に取り掛かろうという矢先に作業中止はないでしょう。
しかたなく職長は、「みなさん、気をつけてやりましょう。」とお話をします。
これはもうKYで、「気をつけて」のK と「やる」のY ですから、リスクアセスメントではありません。
それでも、職場のみんなでリスクアセスメントを実施したという記録はウソでも残ります。

3×3 のリスクアセスメントは数字を用いず、○ × △ という記号で「事故が発生する可能性」×「ケガの結果の深刻度」を算出するのが普通です。
この手法は、算出されたリスクバリューがそのまま 高・中・低 と、リスクのカテゴリに当てはまるので、単純で簡単なのがメリットです。
また、職場の全員参加を図るため、あえて数字を使用しないことで、作業者の拒絶反応を避けるねらいもあるのでしょう。
しかしながら、リスクバリューがちゃんと数値化されない点で見積りが荒っぽく、どんぶり勘定で、形式的なものに陥りやすいのが難点です。
すでに形骸化してしまった事業所もあるのではないでしょうか。

ともかくリスクアセスメントが あらぬものとして定着してしまわないよう、国内のロープアクセス業界は、5×5 のマトリクス法(UKの労働安全衛生研究所が開発)を教える必要があると思います。
リスクアセスメントも、ロープアクセスも、ともに本家はUKです。

ご安全に